公明党北海道本部のいなつ久代表(衆院議員、次期衆院選予定候補=北海道10区)と渡辺孝男顧問、横山信一代表代行(いずれも参院議員)は17日、復興庁で今野東復興副大臣と会い、道民有志のグループ「『未来の空知・留萌』をつくる会」が実施した防災・減災対策の再構築を求める要望書を手渡した。これには北海道空知・留萌地方の住民約11万5600人分の署名簿が添えられた。
いなつ氏は有珠山や十勝岳など、多くの活火山を抱える北海道は、地震が比較的多い地域でもあると指摘。一方で、近年の温暖化の影響とみられる風水害による大規模な崖崩れや、豪雪被害にも言及し、「東日本大震災の教訓を踏まえ、大規模自然災害から人命を守るための防災・減災体制の再構築は喫緊の課題だ」と訴えた。
さらに、いなつ氏は人口約38万人の空知・留萌地方の住民のうち、11万人以上が署名に賛同した事実は重いと強調。「この民意を受け止め、政策に反映させてほしい」と要請した。
横山氏は、人口減少や高齢化が進む地方では、消防団の組織化が困難になっていると指摘。「地域防災の充実を図るため、抜本的な対策が必要だ」と述べた。
要望書では(1)国や地方自治体による防災・減災総点検の実施(2)老朽化した建物や橋、道路、港湾、河川施設など、社会インフラ強化のための集中投資(3)避難路の整備と避難拠点の耐震対策(4)豪雪対策として除排雪体制の強化と空き家の除去―など6項目を求めている。
今野副大臣は「重要な指摘だ。今回の署名は北海道発だが、全国の問題でもある」として、国土交通省など関係する省庁と連携しながら対策を進める必要があるとの認識を示した。
~10月18日付・公明新聞記事より掲載~