11日の衆院経済産業委員会で、東京電力福島第1原発事故に伴う農林水産業の損害賠償について、収入が途絶えた生産者の窮状を代弁し、仮払金の早期支給を求めました。
損害賠償の範囲に関する第1次指針に農林水産物の風評被害や生産者団体が行った出荷自粛が盛り込まれず、先送りされたことに対し「迅速さに欠ける大きな政治のエラーになってしまう」と厳しく指摘。さらに、第1次指針で損害賠償の範囲に含まれた、政府の出荷制限や地方自治体の出荷自粛の対象となった農林水産物についても「(仮払金の支給が)手付かずであり、極めて遺憾だ」と訴え、一刻も早い仮払いの支給を迫りました。
海江田万里経産相は、第1次指針に基づく損害賠償を急ぐとともに、政府としての相談窓口を設置する考えを示しました。
また、釧路市で行われている「産炭国石炭産業高度化事業」について、エネルギー資源の乏しい我が国において、石炭の安定供給は天然ガスと並んで重要であると訴え、この事業の評価とともに事業継続の見通しを確認。
これに対し海江田大臣は、重要な位置づけにある石炭政策の中で、この事業が大きな役割を占めているとの認識を示した上で、「電力供給の観点や中長期的な日本のエネルギー政策の中で、あらためて石炭の位置が向上していることをあわせて、最終的に結論を出したい」との考えを示しました。